From: MATUMOTO Hiroyuki <matumoto@scs.kyushu-u.ac.jp>
Date: Wed, 20 Jan 1999 19:50:38 +0900
(1)
問1(1)への解答があまりにも画一的なので、むしろ自分は危機感を覚えた。
そこであえて「詭弁」を覚悟して違うことを言ってみたい。解答の多くは、知識
の「記憶」と「体系化」という行為を区別して、前者をコンピューター、後者を
人間が行うもの、という暗黙の前提を共有しているように見える。しかしそもそ
も「記憶」と「体系化」は峻別可能なのだろうか。「記憶」とは、ランダムな性
格のものではなく、その行為自体に「体系化」の作業を必然的に伴うものではな
いだろうか。また人間の能力のうちに、「知識を記憶し、体系化していること」
という領域を設定するのはいかなるものであろうか。そうした独立した領域は存
在しているのだろうか。否であろう。記憶・体系化・思考実験・論理構成・解釈
など(あまりこなれていないけど)、人間の能力には多種多様な能力が存在して
おり、それらはどれ一つとして独立の領域を持っているわけではなかろう。自分
が考えるに、コンピューターの出現が、「知識を記憶し、体系化していること」
という独立した能力の領域を「設定」してしまった(かのように見えるだけで、
実際は違う)のであろう。だから、むしろ「知識を記憶し、体系化しているこ
と」という人間の能力が「情報化社会」で必要か否かという問いの立て方自体を
問題にすべきなのかもしれない。
問1 (2)への解答は、具体的な課題を論ずべきものであろう。ほとんどが非
常に抽象的な解答であった。しかしその中で江藤さん、牧野さんの提示した「キ
ーワード」や、hatashimaさんの「ポイント」などは、注目に値するものと思
う。
(2)
自分自身、「記憶」と「体系化」とを峻別し、「知識を記憶し、体系化している
こと」という独立した能力を想定して解答してしまったが、多くの解答を読ん
で、実は問題の構成自体に問題があるのではないか、と気づかされてしまった。
自分の解答の修正は(1)で代替させて頂きたい。
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MATUMOTO Hiroyuki
mailto:matumoto @ scs.kyushu-u.ac.jp
matumoto.2.html ( Date: Thu, 14 Jan 1999 17:09:50 +0900 )
matumoto.1.html ( Date: Thu, 14 Jan 1999 16:59:58 +0900 )