教育工学・視聴覚教育 期末試験
問題用紙

学籍番号

氏名

問題1 次の問題1A、問題1Bから1つを選んで解答せよ。

問題1A
例えば、種子植物の「花」は受粉によって種子という子孫を作るための生殖器官である。しかし、子ども達(あるいは大人でも)は、おしべ・めしべの存在や機能にではなく、花びらの存在に着目し、「目立つ、きれいな花びらがあるのが花だ」と表現しうるような(誤った?)ルールを持ちがちである。本講義では、学習者が自力で作り上げてしまっているこのような知識を「ル・バー=システム(土着の知識信念体系)」と呼んだ。
さらに、ル・バー=システム(ru-bar-system)には、次のような特徴がある。

  1. 自己の経験の範囲を越えて適用する
  2. 必ずしも正しい解決をもたらさない
  3. 現象的に顕著な性質や部分に着目する
  4. 意識せずに判断の根拠となる

これらのことを踏まえ、以下の問い(1)〜(5)に答えよ。

(1)土着の知識(信念)を1つ挙げよ。
(2)前問(1)で挙げた土着の知識(信念)が、体系をなすことを示せ。
(3)前問(1)で挙げた土着の知識(信念)に対応する「土着でない知識(信念)」を示せ。
(4)前問(1)の土着の知識(信念)が、意図的計画的な教授活動に対して障害状況となっていることを、実例を挙げて示せ。
(5)前問(1)の「土着の知識・信念体系」を持っている人々に対して、それと対立するような知識を伝えなければならない立場になったとする。できるだけ効果的なプレゼンテーションを提案してみよ。

問題1B
 ヴィゴツキーによると、発達には2つの水準があるという。一つは、その人が独力で達成可能な発達水準であり、もう一つは、大人や仲間の援助や助言のもとに協同で達成できる水準である。そして、この2つの水準の隔たりを「発達の最近接領域」と呼んでいる。さらに、まわりの援助によって達成可能となった水準は、ごく近い将来、独力で達成可能となると考えられることから、独力で達成できる水準は「現在の発達水準」であり、援助によって達成可能となった水準は「可能性としての未来の発達水準」と呼ぶこともできる。このことを踏まえ、以下の問い(1)〜(2)に答えよ。

(1)今まで自分が行ってきた教授活動を振り返り、その中から「発達の最近接領域」の実例になると思われるものを探して、できるだけ詳しく述べよ。その際、「現在の発達水準」と「可能性としての未来の発達水準」を明確にせよ。
(2)本講義で久米が論じたことを踏まえ、「発達の最近接領域」を拡大させるような援助のストラテジーについて、できるだけ具体的に論じてみよ。

問題2 レポート提出後、自分以外の受講生の回答を読むことは、自分自身の学習に対してどのような効果があったと考えるか。できるだけ具体的に記述してみよ。