回答者:082510 真鍋 佐知子
課題1
問1:
私自身が教授されたことを実例として述べる。私は幼い頃からピアノを習っており、それは今でも続いている。そこで、音楽の演奏を完成させるまでの過程における発達について述べていく。
まず最初に、演奏する曲が決まると、楽譜を読み、そこに書かれている通りに演奏できるように練習する。”正確に”とは、どのようなことを指すのかというと、音やリズム、強弱、速さ、曲想などである。正確に演奏できるようになると、先生に聴いていただき、助言をいただく。そこで、まだ正確でない部分を訂正し、次のレッスンの時までに練習をする。そのレッスンとレッスンの間の練習を、「発達の最近接領域」であると私は考える。
そのようにしてレッスンをくり返していくと、次第に正確に演奏ができるようになる。しかし、この”正確に”というのは、演奏者によって様々である。音楽を演奏することは、単なる楽譜にある音楽の再現ではなく、演奏者の感情の発露である。”正確に”演奏ができることは、自分自身の音感覚を表現する技術を身につけることをも意味する。
また、「現在の発達水準」として、楽譜を読み、楽譜通りに正確に演奏することを挙げ、「可能性としての未来の発達水準」としては、楽譜にある音楽の再現だけではなく、自分の音楽性を取り込んだ音楽を演奏することを挙げる。
問2:
今まで学んできた援助について振り返ると、「発達の最近接領域」の拡大は、学習者の学習意欲と、学習者に適した援助とが、うまく合わさったときに可能であると考えられる。シゲコやタダオの例では、障害のため「現在の発達水準」は低かったが、その後の教育によって飛躍的な発達を遂げた。これは、シゲコやタダオの学びたいという意欲と、梅津先生の援助が合わさり、成功した「発達の最近接領域」の幅が広い例である。
そこで、「発達の最近接領域」を拡大させる援助とは、これらのことを踏まえたものであると私は考える。援助者側から見れば、具体的には、学習者の学習に対する動機付けである。学習の導入あるいはその時々の場面において、どれだけ学習者の興味を引きつけるか、などである。これは、教材の面白さなどにも関連づけられる。そして、援助者の観察力、判断力、実行力である。学習者によっても、また、同じ学習者にしても、時期によって必要な援助は異なる。これらすべてにおいて、観察し、適した判断を下し、実行することこそ、「発達の最近接領域」を拡大させる援助であると、私は考える。